2006年11月18日

払拭したい、ゲームに関する憂国

『極私的G★雑感――韓国ゲーム開発者事情〜業界を支える屋台骨――』(4Gamer.net)
http://www.4gamer.net/news/history/2006.11/20061117234602detail.html

『高橋名人から若者へ「ゲーム作りは格好良さではなく面白さを」』(iZa!)
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/interview/28127/


憂国なんて大層な、そして誤解されかねない言葉を安易に使うのは、まぁ、よくないんだろうけれど。それは払拭したいからなぁ。

最初の記事(4Gamer)を読むにつけ、頭の中で、日本のゲーム開発には、オンラインゲームに関する環境的・ビジネス的な「大前提」がまず欠けていて、自国による開発・発展を待たずに、輸入ゲームが市場の中心となった経過がいろいろと思い浮かんだわけです。

まずプラットフォーム(ゲームをプレイするハード)があり、その上でサービス(ソフト)開発を行うという過程があります。韓国はPCがメインで、日本はファミコンやプレステ(コンソールゲーム)がメインとなってゲーム市場を引っ張ってきました。
そして根本的に、PCにはインターネットが接続されており、ファミコンやプレステには接続されていなかった、という違いが決定的なものとしてそこにあったのかなと。

両国において、海外市場を考えた場合、韓国はPCゲーム(オンラインゲーム)の輸出、日本はコンソールゲームの輸出。両方とも「ゲーム」と名がつくが故に、互いに違うものを見て「あっちには勝てねぇ」と思う状況でありつつも、この先、コンソールゲームであれオンラインに対応していくのが必至である未来を見れば、いずれ同じ俎上になるのは当然かなぁ、と。

そうなってくると、すでに数年の蓄積があり、記事中にあるような人材育成を続ける韓国に、分があるんじゃないかなぁ、ってのは当然と言えば当然。少なからず「オンラインゲーム」では。

しかし、二つ目の記事のように『ピラミッドの真ん中から下を見てほしいと言いたい。コアなゲーマーがいる上ばかりを見て、ゲームが難しくなり過ぎています。人数は真ん中から下の方が多いんですから』と、先人(いや、名人)から言葉をかけられる日本(の若者)は「オンラインゲーム」ではなく「面白いゲーム(オンライン対応)」を今後も作っていくことができると思うんです。


ハイファイブは、オンラインゲーム事業を生業としていて、そして、今回の話題の中心である「韓国製輸入ゲーム」を運営しながら、「面白いゲーム(オンライン対応)」を生み出す方も手がけています。
でも、いきなり「ハイ、これです。どうぞ!」というものは当然今はちょっとなくて、その中間地点に『アリアスストーリー』がありますが、『アリアス』はどちらかというと、既存のオンラインゲームの方向性がまずあって、日本でアイディアをつけ加えていくというものですね。

4Gamerの記事にあるように『いまだ世界のトップレベルである日本のコンテンツ制作力に,オンラインゲームのシステムを作り上げるノウハウが組み合わさったとき。そのときこそが,オンラインゲームというジャンルにおいても,日本が世界の先頭を走るとき』が来て、「2006年あたりは雌伏の時期だった」とあとで回顧できるようにやっていくしかないんだけれど。

僕は「ただのゲーム好き」なアキバのアホ社長なんですが、ゲームが好きというだけで開発(企画)に関わると、たぶんにロクなもんが出てこない、というのは昔から暗に言われていること。だから将来的に「物好きのアホ社長が口出ししておかしくなっちゃったゲーム」は作れないですが(汗)。


閑話休題。ゲーム会社同士の横のつながりについては、ないことはないんじゃないかと思います。焦りとは言わないけれど、昨今のコンシューマーゲームメーカーと、オンラインゲーム運営社が組んでいくというスタイルは、極めて「日本的な勝ちパターン」を生み出すためのものだと思うし。まぁ、ビジネスレイヤーでの話題性のほうが大きくて、開発ノウハウの共有どころか「開発はワタシ、運営はアナタ」というラインなのかな、それは淋しくねぇか?と推測されてしまうからこそ、記事中で懸念されてしまうんだろうけれど。

ノウハウは人について回るし、蓄積されるのは会社という箱の中だし、指摘されているように、ある程度意識して交流をしないと、無理な感じは否めない。しかもそれって各社「メシのタネ」ですから、なおさら。

そうそう、運営に関しては、先日、オンラインゲームを運営している某社さんの運営チームと、ウチの運営チームで意見交換会をやりました。社長同士の話、みたいなのはたまにあったんだけど、運営の現場でこういうことをしたのは、ウチにとっても先方にとっても初めてのことで、結構刺激的でありつつ、悩みはどこも同じだったり、というのが見えました。具体的には書けないんですけどね、きわどいことも多くて(汗)。

運営に関しても「メシのタネ」みたいなところはもちろんあるんですけど、今は意見交換で得るもののほうが互いに多い、っていう時期だと思います。閉塞した世界の中で模索するよりは、どんどんこういう肩の凝らないのをやっていくべきだと改めて思ったし、新しい一歩というか。あんまり堅苦しいと、対外業務までできる権限がある役職の人が出てこざるを得ないし、そうなると現場からどんどんかけ離れていっちゃうから「現場のリーダー」同士の交流が一番いいんじゃないかと思うんだけど、そのあたりどうなんだろー。

と、いつものようにとりとめのないことを書きましたが、4Gamerさんの記事、17日(金)にアップされた記事の中ではタイムスタンプ一番最後なんだよね(笑)。こういう面白い記事を隠し球にして、おいしいなーとか思ったり思わなかったり。そんなことを思ってニヤニヤしながら画面を眺めた週末です。
[ブラキン] [天道] posted by 塩肉(Sionic) at 23:46 | Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム
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