今年は、個人的にいつでもニュースな感じだったのですが、改めて今年あったことを振り返ると、オンラインゲームを巡る「事件」が多かったように思います。
【事件関連】
ガンホー社で社員が不正アクセス禁止法違反の容疑で逮捕 これは本当に「まさか」の事件でした。年間通して一番印象に残っているというか。RMTという一般の人にはよくわからない「錬金術」がある、ということよりも、オンラインゲームという一つの小さな社会に大きく影響を及ぼす操作が運営会社内で犯罪的に行われた、ということのほうがショックでした。
詐欺や不正アクセス禁止法違反、というのは裁けても、ゲーム内に遺した大きな影響は、なかなか目に見えづらい(しかし多くのプレイヤーが肌で感じる)ため、こういった問題点をどういう視点で捉えるかということについてが、一番の(プレイヤーにとっての)争点になったんではないかと思います。
RMTほかネットゲーム関連のプレイヤー事件が一般の話題となる RMTもそうですが、それに伴う不正アクセス、アイテム目当ての恐喝等、一般のニュース番組に取り上げられることが、今年は多かった気がします。もちろん取材を受けることなどがあったのでそう感じるということもありますが、なんとなくインターネット社会の暗部として語られることがあるため、なんとかしたいものです。
暗い話題や事件はその度合いを計りやすいんですが、ネットゲームが全体的に明るい雰囲気作りをできていないからかなぁ、と思います。
個人情報流出等運営のトラブルも多く発生 また、プレイヤー間での事件、トラブルだけでなく、運営的なトラブルも目だった一年でした。そのゲームサーバー内のトラブルは、大抵のオンラインゲームにはつきものでしたが、個人情報に関するものや、パッケージ販売型オンラインゲームでの問題も発生し、その影響範囲はどんどん大きくなっていることを感じます。
オンラインゲーム自体の敷居が低くなるにつれ、プレイ人数が増えるのは業界にとっては喜ばしいことなのですが、運営側にとっては一件のトラブルが、プレイヤー何十万人分のトラブルになることと同義でもあり、今後の対策強化が全体的に望まれるところですね……。
【業界トピック】
コンシューマーゲーム企業が挙ってPCオンラインゲームに進出 前々から書いていますが、オンラインゲームがまだもの珍しいうちということもあり、その過渡期であるが故に一つのジャンルとして「オンラインゲーム」が成立しているという状況なんだと思います。コンシューマーゲーム企業が、ゲームタイトルの投入や、ゲームポータルサイトの設立で進出するにあたり、これまでのノウハウを生かしてプレイヤーにアプローチしてくることは容易に考えられます。ですので、オンラインゲームという独立したジャンルで語られることは段々少なくなり、あるいはPC版のオンラインゲームを指す言葉となって、「アクションゲーム(オンライン対応)」や「シューティングゲーム(オンライン対応)」になっていくのかな、と。
そうなったときに、プレイヤーはどういった観点でゲームを選び、その世界に入っていくのかな、ということを考えますと、また違った業界地図が今後出来上がっていくのかな、と思います。
「ゲーム内広告」がもてはやされる 今年の潮流として、コミュニティベースとして育ってきたネトゲを広告媒体に使っていこうというものがありました。ゲームは月額であれ基本無料のアイテム課金であれ、僕自身はゲーム内に広告が入ること自体に特に異議は唱えてなかったりします。もちろん、ゲームの世界観や、プレイヤーが受ける違和感ってのはあるんですが、雑誌だってお金払っているのに広告タップリなものが(特に女性誌)あったりするのでまあ、アリかなと。けれど、つまるところゲーム内の広告効果それ自体があるのかないのかというところの論議が詰められないことには、スポンサーがつかないのではないだろうか、と考えています。
僕はブラキンで、まず先にコラボレーション事業や、コラボ商品があって、それを周知するためにローディング画面にその紹介を入れる、というのをやったのですが、全く関係のない広告を入れられるかというと、それは難しいんじゃないかなぁ、と思ってたりするのです。
今年はそのあたり、広告代理店はじめゲーム内広告社を設立していたりしますので、2007年には具体的な動きがあるんじゃないかな、と思っています。
ネットカフェNecca秋葉原店が閉店 これはショックな出来事でした。韓国や中国に比べ、日本ではネットカフェの活用のされ方が違っているとはいえ、ネットゲームの黎明期から大きな存在であった店舗の一つが閉店、というのは感慨深いものがあります。秋葉原という土地なのに、というところも一つの時代の区切りなのかなぁ、と思ったり。
SNS、携帯コミュニティサイトの隆盛 あまり取り上げなかったんですが、「mixi」や「モバゲータウン」といったSNSあるいは携帯コミュニティサイトが、人々に時間を費やさせており、かなりネトゲのライバルになっているんではないかと。
SNSは写真や文字ベースではありますが、人を夢中にさせる要素等を分析すると、十分ネトゲに似ている(似ているということは完全には違うということなんですが)ところがあるんですね。そういった意味でも、ネトゲ業界はその周辺のIT業界、携帯業界のコミュニティ部分にも気を配り、あるいは同調して進めていくことがけっこう大切なんじゃないかなぁ、と思ったりします。
塩肉がハイファイブを設立してネトゲ業界に復活(汗) まあ、これは手前味噌で、業界的にはでっかかったかどうかは別です(汗)。とりあえず、今はプレイヤー層に対してゲームタイトルやネトゲ企業のほうが多いではないかという話もありますが、どんどん開拓していきたいと思っています。
ということで、適当に書き並べてみましたが、10個にならなかった! 続きは
http://4029.jp/ で! よいお年を!